洗濯機クリーニングは必要?まずは自分で槽洗浄、業者に頼むのはどんなとき?メーカーが案内する頻度も

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洗濯物に黒いカスがつく、洗濯機のふたを開けるとカビ臭い。そんなとき、業者の洗濯機クリーニングを頼むべきか、市販の洗濯槽クリーナーで足りるのかは迷うところです。

先に結論を言うと、最初にするのは取扱説明書に沿った「槽洗浄」です。槽洗浄とは、洗濯物を入れずに洗浄剤で洗濯槽を洗うお手入れのことです。メーカー各社や業界団体の日本電機工業会は、黒カビが出たときは塩素系の洗濯槽クリーナーで洗うよう案内しています。槽洗浄を何度か繰り返しても黒いカスやにおいが続くようなら、業者のクリーニングを考える段階です。

この記事では、2026年11月7日に確認した日立・パナソニック・東芝・アクア・シャープの公式情報と、日本電機工業会(電機メーカーの業界団体)の案内をもとに、クリーニングが必要かどうかの見分け方、メーカーが案内する槽洗浄の間隔、洗浄剤で避けたいこと、汚れをためにくい使い方、業者に頼むことを考える目安と頼む前に確かめたいことをまとめます。

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目次

まずは自分で槽洗浄、改善しなければ業者を考える

気になる症状ごとに、最初にすることと、それでも改善しないときの次の手をまとめました。「最初にすること」は各メーカーの公式情報にもとづいています。「改善しないとき」には編集部の判断を含みます。今回確認したメーカーの案内には、業者のクリーニングを頼む周期は示されていません。

気になること最初にすること改善しないとき
洗濯物に黒いカスや茶色いカスがつく塩素系の洗濯槽クリーナーを使い、取扱説明書で「汚れやにおいが気になるとき」向けとされている槽洗浄コースを運転する(11時間ほどの長いコースのほか、温水を使う短いコースがある機種もある)日立(縦型)や東芝(ドラム式)は、汚れが取りきれないときは槽洗浄を繰り返すよう案内している。繰り返しても出続けるなら、業者のクリーニングを考える
長いあいだ槽洗浄をしていない(買ってから一度もしていない)まずは取扱説明書で指定された洗浄剤を使い、定期のお手入れ用の槽洗浄コースで洗う黒いカスやにおいが出たら、1行目と同じく汚れ向けのコースと洗濯槽クリーナーに切り替える。繰り返しても出続けるなら、業者のクリーニングを考える
洗濯槽がカビ臭い槽洗浄をして、使わないときはふたを開けて乾かす槽洗浄を繰り返してもにおうなら、業者のクリーニングを考える
排水口のような(ドブのような)においがする排水口を掃除する。においを防ぐ部品(トラップ)があるか確かめる掃除してもにおう、トラップがないといった場合は、賃貸なら管理会社、持ち家なら水まわりの業者に相談する
洗ったあとのタオルや肌着がにおう洗剤や柔軟剤の量を見直す。においが残る衣類はお湯と洗剤でつけおきし、落ちなければ衣類用漂白剤を使う洗濯槽にもにおいやカスがあるなら、1行目と同じく槽洗浄から始める
ドラム式で乾燥に時間がかかる乾燥機能を使うたびに乾燥フィルターを掃除する乾燥の空気の通り道(乾燥経路)も洗う槽洗浄コースがあれば使う。それでも改善しなければ、メーカーの窓口や有料のクリーニングサービス、業者のメニューを考える

業者のクリーニングを考えるのは、主に「槽洗浄を繰り返しても黒いカスやにおいが続く」場合です。くわしくは後半の「業者のクリーニングを考える目安」で説明します。

黒いカスやカビ臭さの多くは、洗濯槽の裏の黒カビ

パナソニックによると、洗濯物につく茶褐色や黒いカスと、洗濯機のイヤなにおいは、洗濯槽の裏側についたカビが原因です。洗剤が汚れと結びついてできた洗剤カス(石けんカス)が洗濯槽の外側などにつき、そこで空気中のカビが増えて黒カビになります。色は黄色から茶褐色、黒へと変わっていくのが一般的だとしています。

洗濯槽の内側がきれいに見えても安心はできません。パナソニックは、ふだん見えない洗濯槽の外側に黒カビが出て、においや汚れの原因になっている場合があるとしています。日本電機工業会も、日常のお手入れをしていても、使い方の条件によってはカビが発生することがあると説明しています。

黒いカスが出始めたら、いつものお手入れの時期を待たずに槽洗浄をしましょう。日立は、すでに黒カビが出ている場合はすぐに槽洗浄をするよう案内しています。

においの原因が洗濯槽とは限らない

においがすると洗濯槽の汚れを疑いがちですが、アクアのよくある質問では、洗濯槽以外の原因も挙げています。業者に頼む前に、次の点も確かめてみてください。

  • 排水口のにおい:洗濯槽から排水口のような(ドブのような)においがする場合は、排水口にたまった汚れのにおいが逆流していることがあります。集合住宅などで、排水口ににおいを防ぐ部品(臭気防止用トラップ)がないと、洗濯機や洗濯物ににおいがつくこともあります。アクアは、排水口を定期的に掃除し、トラップがなければ設置するよう案内しています。
  • 衣類にたまった皮脂汚れ:タオルや肌着は数か月使ううちに皮脂汚れがたまり、洗ってもにおいや黒ずみが出ることがあります。洗剤が少なすぎる、柔軟剤を入れすぎるといったことも原因になります。アクアは、約50℃のお湯に洗剤を溶かしてつけおきし、それでも落ちなければ衣類用の漂白剤(白い衣類は塩素系、色柄物は酸素系)を使うよう案内しています。
  • 乾燥フィルターの目詰まり(ドラム式):アクアは、乾燥フィルターの手入れを怠ると洗濯物に糸くずがついたり、乾きが悪くなったりするとしています。パナソニックも、ドラム式の乾燥フィルターは乾燥機能を使うたびに糸くずやほこりを取り除くよう案内し、たまると乾燥時間が長くなるとしています(NA-LX129EL の例)。

フィルターを掃除しても乾燥に時間がかかる場合、日立のドラム式には、乾燥経路も洗う槽洗浄コース(らくメンテ洗浄)を備えた機種があります。それでも改善しないときは、メーカーの有料サービスを使える場合があります。パナソニックやシャープは、乾燥経路やヒートポンプ(乾燥に使う熱を作る部品)を洗うサービスを用意しています。ただし、対象機種や発売・購入からの年数に条件があり、パナソニックは不具合の内容によってはクリーニングではなく修理を案内する場合があるとしています。業者のメニューも含めた選び方と料金は、ドラム式の乾燥まわりのクリーニングと料金で整理しています。

メーカーが案内している槽洗浄の間隔

自分で行う槽洗浄の間隔は、メーカーや機種によって違います。各社の公式サイトの案内をまとめると、次のとおりです。

メーカー案内している間隔条件・補足
日立(ドラム式)1〜2か月に1回程度洗濯槽自動おそうじを使い続けている場合は3〜4か月に1回程度(槽洗浄3時間コース)
日立(縦型)1〜2か月に1回自動おそうじを設定している場合は3〜4か月に1回(3時間コース)
パナソニック月に1回(衣類用の塩素系漂白剤)湿度や気温の高い時期は2〜3週間に1回が効果的としている。別売りの洗濯槽クリーナー(塩素系)は年1回が目安(使用環境によっては年1回以上必要)。黒カビが出たときはクリーナーを使う
東芝(縦型)1〜2か月に1回洗濯の回数、汚れ具合、自動お掃除の使い方によって目安は変わる
東芝(ドラム式)機種によって違う(取扱説明書で確認)洗浄剤を使わずに60℃の温水で洗うコースがある機種は、そのコースを月1回。TW-137XP6・TW-137XH6は、泡で汚れをつきにくくする機能により3〜4か月に1回で済むとしている(同社調べ)
アクア1〜2か月に1回(公式サイトの解説記事)汚れやにおいの予防として2〜3時間の槽洗浄コースを運転する目安。汚れやにおいが出たら10〜12時間のコースを使う。ドラム式の解説では、洗濯槽・洗剤投入ケース・排水口の掃除を月1回としている
シャープ1〜2か月に1回(公式通販の解説記事)洗濯の回数が少なくてもカビは発生するとしている

自動でお手入れする機能を使っていない場合、多くのメーカーの目安は1〜2か月に1回(パナソニックは月に1回)です。自動おそうじは、すすぎのあとにきれいな水で洗濯槽を洗い流すなどして、黒カビをつきにくくする機能です。日立は、自動おそうじを使っている場合も、3〜4か月に1回を目安に槽洗浄をするよう勧めています。

パナソニックは、月1回の衣類用の塩素系漂白剤と、年1回の洗濯槽クリーナーを分けて案内しています。洗濯槽クリーナーは塩素の濃度が高く、黒カビをはがして溶かす力が強いためです。黒いカスが出たときは、衣類用の塩素系漂白剤ではなく洗濯槽クリーナーを使うのがパナソニックの案内です。

自分の機種の正確な間隔は、取扱説明書の「お手入れ」のページで確認するのが確実です。日本電機工業会も、日常のお手入れは取扱説明書に従うよう案内しています。パナソニックの「槽洗浄サイン」や東芝の「槽洗浄めやす」のように、槽洗浄の時期を知らせてくれる機種もあります。

槽洗浄で避けたいこと

洗浄剤の選び方や使い方を誤ると、洗濯機の故障や思わぬ事故につながることがあります。メーカーと日本電機工業会が注意していることをまとめました。

  • 使えない洗浄剤がある:日立は、酸素系漂白剤を使うと泡が大量に出て、故障や水漏れの原因になるとして、使用できないものに挙げています。東芝の縦型も、界面活性剤入りの酸素系漂白剤などは泡があふれて床をぬらすおそれがあるとしています。パナソニックは、台所用の塩素系漂白剤や泡立ちの多いタイプも、途中で排水されることがあるとして使わないよう案内しています。使う前に、取扱説明書で使える洗浄剤を確かめてください。
  • 酸性タイプの製品と混ぜない:塩素系の洗濯槽クリーナーを酸性タイプの製品と一緒に使ったり混ぜたりすると、有毒な塩素ガスが出て危険です(日本電機工業会、パナソニック)。
  • 熱いお湯を使わない:日本電機工業会は、お湯を使う場合は50℃以下にするよう案内しています。アクアも、洗濯槽クリーナーに熱湯を使うと洗濯機を傷める原因になるとしています。
  • お酢は使わない:日本電機工業会は、お酢によるカビの防止効果は確認できておらず、洗濯機の金属部品を傷める危険があるとしています。

汚れをためにくい使い方

メーカーの案内で共通しているのは、カビの栄養になる洗剤カスを残さないことと、洗濯槽を湿ったままにしないことです。

  • 洗剤や柔軟剤を入れすぎない:溶け残った洗剤がカビの栄養になります(日立、パナソニック)。
  • 使わないときはふたやドアを開けて乾かす:日立とパナソニックが案内しています。日立は、小さな子どもが洗濯槽の中に入らないよう注意を呼びかけています。
  • 槽乾燥コースがある機種は使う:日立は洗濯が終わるたびに、パナソニックは週に1回を目安にしています。東芝のドラム式は、乾燥運転をほとんど使わない人に週1回の槽乾燥を勧めています。
  • 自動でお手入れする機能があればオンにする:パナソニックは「自動槽洗浄」を搭載した機種について、買ったときはオフになっているため、オンにするよう勧めています。
  • フィルターをこまめに掃除する:アクアのドラム式は乾燥フィルターと排水(糸くず)フィルターを週1回、パナソニックのドラム式は排水フィルターを週1回が目安です。パナソニックは、フィルターにたまった糸くずやほこりが黒カビの栄養になるとしています。

業者のクリーニングを考える目安

次のような場合は、業者のクリーニングを考えるタイミングです。

  • 洗濯槽クリーナーでの槽洗浄を何度か繰り返しても、黒いカスが出続ける、においが取れない
  • においの原因が、排水口や衣類の汚れ、フィルターの目詰まりではないことを確かめた

予約サイトのミツモアも、洗濯槽クリーナーを使っても洗濯物に黒いカスがつくならクリーニングを依頼するよう勧めています。おそうじ本舗も「市販の洗濯槽クリーナーを使っても改善しない」を、依頼が寄せられる悩みの例に挙げています。業者のクリーニングには、洗濯槽を取り外して洗う「分解洗浄」と、取り外さずに洗うメニューがあり、どこまで外して洗うかは会社によって違います。

「市販のクリーナーでは落ちない」は本当?

業者に頼むべきか調べると、「市販のクリーナーでは洗濯槽の裏の汚れまでは落ちない」という説明をよく目にします。ハウスクリーニング業者が答える質問サイトのユアマイスターでも、回答のまとめでは、市販のクリーナーでは洗濯槽の底や側面などの細かな汚れやカビは取れないとされ、多くの業者が分解洗浄を勧めています。一方で、定期的にクリーナーで洗っていれば、業者のクリーニングがいつも必要になるわけではないという趣旨の回答もあります。

メーカー側では、パナソニックが、塩素系の洗濯槽クリーナーは洗濯槽とカビのあいだに浸透してカビをはがし、溶かすと説明しています。ただし、これは自社のクリーナーについての説明で、効果は洗濯機の使用状況によって異なるとも注記しています。どちらが当てはまるかは洗濯機の状態によって違うため、自分の洗濯機で槽洗浄を繰り返してみた結果で判断するのが現実的です。

何年ごとに頼むかの目安は

今回確認したメーカー5社と日本電機工業会の案内には、業者のクリーニングを頼む周期は示されていませんでした。ミツモアは「使用頻度によるが1〜2年に1度」を目安としていますが、これはクリーニングを仲介する側の目安です。気になる症状がないうちは、取扱説明書どおりの槽洗浄を続けることが、メーカーの案内に沿ったお手入れです。

頼む前に確かめたいこと

洗濯機によっては分解が難しく、業者に断られたり、追加料金がかかったりすることがあります。ミツモアは、見積もりの前に機種を伝えて対応できるか確かめることと、作業中に壊れた場合に備えて業者が損害保険に入っているかを確認することを勧めています。断られやすい洗濯機や会社ごとの補償は、洗濯機クリーニングの料金相場で整理しています。料金の目安や、分解する洗浄としない洗浄の違いも同じ記事で比べられます。

依頼先を探す

槽洗浄を繰り返しても改善せず、業者に頼むと決めた場合は、地域の店舗を料金や口コミで比べられる予約・見積もりサイトが使えます。くらしのマーケットは店舗ごとの料金、作業内容、口コミを見て予約でき、ミツモアは質問に答えると複数の業者から見積もりが届きます。申し込むときは洗濯機のメーカーと型番を伝え、分解して洗うかどうかと作業内容を確かめておくと安心です。

この記事で参照した主な公式情報

最終更新:2026年11月7日(日立・パナソニック・東芝・アクア・シャープの槽洗浄の案内と、日本電機工業会の案内を公式サイトで確認)

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