風呂釜(浴槽と給湯器をつなぐ追い焚き配管)を洗う間隔を調べると、「月に1回」「2か月に1回」「半年に1回」と、目安が記事によってまちまちです。どれに合わせればいいのか、迷うところです。
迷ったら、月に1回を目安にしましょう。浴槽と給湯器の取扱説明書で間隔が違うときは、短いほうに合わせます。
目安がまちまちなのは、メーカーの案内そのものにも違いがあるからです。浴槽メーカーのTOTOとLIXILは月に1回を目安にしている一方、エコキュート(電気でお湯を沸かしてタンクにためる給湯器)のメーカーは、洗浄剤での手入れを半年に1回程度とするところが多くあります。エコキュートには、お湯を抜くたびに配管を流す自動洗浄機能を使うよう勧めるメーカーもあります。業者による洗浄の周期を定めたメーカーの案内は確認できず、LIXILは、洗浄剤で繰り返し洗っても汚れが出続ける場合に業者による洗浄を勧めています。
この記事では、2026年11月2日から4日にかけて確認したメーカー各社の公式情報をもとに、自分の家の間隔の決め方とメーカー別の目安を整理します。あわせて、使い方による間隔の見直しや、業者に頼む目安も紹介します。
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自分の家の間隔は、3つの手順で決める
風呂釜を洗う間隔は、次の手順で決めると迷いません。
- 浴槽と給湯器、両方の取扱説明書で「追い焚き配管(ふろ配管)の手入れ」の間隔を確かめる
- 両方に書いてあり、間隔が違うときは短いほうに合わせる
- どちらにも書いていなければ、月に1回を目安にする
浴槽と給湯器のメーカーが違う家では、案内が分かれる場合があります。たとえば給湯器がパナソニックや日立のエコキュートで浴槽がTOTOやLIXILなら、給湯器のメーカーは半年に1回程度、浴槽のメーカーは月に1回、という組み合わせです。短いほうに合わせておけば、どちらの案内も満たせます。
案内が見つからないときに月に1回を目安にするのは、浴槽メーカーのTOTOとLIXIL、風呂釜洗浄剤「ジャバ」を販売するジョンソンが、いずれも月に1回程度の手入れを案内しているためです。そのうえで、使い方によっては早めに洗い、汚れのサインが出たらその都度洗います。
メーカー別:配管の手入れの間隔の目安
各社の公式サイトや資料で確認できた案内は次のとおりです。表の「フルオート」は、お湯はりや追い焚きに加えて、たし湯なども自動で行うタイプの給湯器です。お湯を抜くときに配管を自動で洗う機能も、多くのフルオートに付いています(付いていない機種もあります)。自分の給湯器がどのタイプかは、取扱説明書やリモコンで確かめられます。同じメーカーでも機種によって案内が違う場合があるため、最終的には自分の機種の取扱説明書を確認してください。
| 種類 | メーカー | 配管の手入れの間隔の目安 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 浴槽 | TOTO | 月に1回 | 1つ穴は洗浄剤で洗う。2つ穴は下の穴からホースで水を流す(ひどい汚れには洗浄剤) |
| 浴槽 | LIXIL | 月に1回以上(浴槽を使い始めたときから) | 人数・入浴剤・追い焚きの使い方で汚れ方は変わり、あくまで目安 |
| ガス給湯器 | ノーリツ | 確認した資料に間隔の記載なし | ふだんは自動ふろ配管クリーン(フルオートのみ)に任せ、湯あかや雑菌が気になるときに洗浄剤を使う |
| エコキュート | パナソニック | 半年に1回 | 自動配管洗浄は「入」で使う |
| エコキュート | ダイキン | 半年に1回以上 | フルオートタイプ |
| エコキュート | 日立 | 半年に1回程度 | 自動洗浄の設定をすすめ、自動洗浄で汚れが出たらその都度洗う |
| エコキュート | コロナ | 1年に2〜3回 | 自動配管洗浄では落ちにくい湯あかを洗浄剤で洗う |
| エコキュート | 三菱電機 | 自動洗浄(バブルおそうじ)のある機種:汚れが目立つとき 自動洗浄のないフルオート:1〜2か月に1回、または汚れが目立つとき | 自動洗浄のない機種は、入浴後に毎回、手動で配管に水を流して洗う |
| 洗浄剤 | ジョンソン(ジャバ) | 月に1回程度 | 同社のよくある質問での案内 |
エコキュートのメーカーの案内は、自動洗浄機能を使うことを前提にしたものが目立ちます。パナソニックは自動配管洗浄を「入」にして使うよう勧め、コロナは自動配管洗浄では落ちにくい汚れを洗浄剤で洗うと説明しています。三菱電機の案内を見ると、自動洗浄のない機種では、毎回の手動のすすぎに加えて、洗浄剤での手入れも1〜2か月に1回と短くなっています。
ガス給湯器のリンナイは、市販の風呂釜洗浄剤を使っても問題ないとしていますが、確認したよくある質問のページには、洗浄剤を使う間隔の記載はありませんでした。ガス給湯器の家で給湯器側に案内がなければ、浴槽のメーカーの案内を基準にするとよいでしょう。
自動洗浄機能があれば、洗浄剤は要らない?
自動洗浄機能があっても、洗浄剤での手入れが要らなくなるわけではありません。表のとおり、自動洗浄を使うことを前提にしているエコキュートのメーカーも、半年に1回程度や汚れが目立つときの洗浄剤での手入れを案内しています。自動洗浄のない機種や、設定を切っている場合は、取扱説明書の案内を確かめたうえで、先の3つの手順で間隔を決めてください。自動洗浄だけでは足りない理由は、風呂釜洗浄が必要かどうかを解説した記事でも紹介しています。
穴が1つか2つかで、間隔は変わる?
浴槽の内側には、追い焚きのお湯が出入りする穴(循環口)があり、穴が1つのタイプと上下に2つあるタイプがあります。ネットでは「1つ穴は2か月に1回、2つ穴は1か月に1回」のように、穴の数で間隔を分ける説明も見かけます。
ただ、確認した浴槽メーカーの案内は、穴の数で間隔を分けていません。LIXILの公式通販サイトは、1つ穴・2つ穴のどちらも月に1回が望ましいとしたうえで、2つ穴はお湯の流れが遅く汚れがたまりやすいため、欠かさずに洗うよう呼びかけています。TOTOも、穴の数にかかわらず月に1回の手入れを案内しています。
穴の数で変わるのは、間隔よりも洗い方と洗浄剤です。1つ穴は洗浄剤を溶かして追い焚き運転をし、2つ穴は2つ穴用の洗浄剤を使うか、ホースの水で汚れを押し出します。使える洗浄剤は給湯器によっても違い、三菱電機はエコキュートに使える市販品を「ジャバ(1つ穴用)」に限っています。コロナも、エコキュートに次亜塩素酸(塩素系の洗浄成分)を使わないよう注意しています。洗う前に、洗浄剤の説明と給湯器の取扱説明書を確認してください。
使い方によって間隔を見直す
LIXILは、配管の汚れ方は風呂を使う人数や頻度、入浴剤の種類、追い焚きの使い方によって変わるとしています。次のような使い方に当てはまる場合は、決めた間隔より早めに洗うか、使い方を見直しましょう。
| 使い方 | 考え方 |
|---|---|
| 家族が多い、追い焚きをよく使う | LIXILの目安は「月に1回以上」。汚れのサインが出やすいなら、月に1回より短くする |
| 入浴剤をよく使う | ノーリツは、追い焚きに使える入浴剤でも、使ったあとは配管を洗うよう案内している |
| 冬など、入浴の回数が増える時期 | LIXILの公式通販サイトは、入浴の回数が増える冬は汚れがたまるのも早くなるとして、冬の始まりに洗うことや、汚れが浮くなどの変化があればこまめに洗うことを勧めている |
| 保温機能でお湯を温め続けている | 温度が下がると自動で追い焚きして保温する機種がある(東京ガスの解説)。追い焚きのボタンを押していなくても、お湯は配管を通っている |
| 残り湯を翌日に追い焚きして使う | 東京ガスは、冷めたお湯を翌日以降に追い焚きするのは衛生面でおすすめできないとしている。LIXILは、入浴後すぐにお湯を抜くと配管に皮脂汚れが付きにくくなるとしている |
24時間風呂(お湯をろ過しながら温かく保つ風呂)は、配管の洗浄の間隔とは別に、機器の取扱説明書の管理方法に従います。東京都は、家庭用の24時間風呂について、浴槽の水を週に1回以上すべて換えるよう案内しています。
毎日お湯を抜いている家は?
毎日お湯を抜き、追い焚きもあまり使わない家でも、手入れは要ります。ジョンソンは、温度を自動で保つ設定なら自動で追い焚きされているとし、追い焚きをよくする家より汚れ方は少ないと考えられるものの、年に数回は洗浄剤で手入れするよう勧めています。ただ、浴槽メーカーのTOTOとLIXILが目安にしているのは月に1回です。浴槽や給湯器の案内に合わせ、案内がなければ月に1回を基本にしておけば、ジョンソンの案内も満たせます。
間隔とは別に、その都度洗うとき
決めた間隔を待たずに洗ったほうがよいときもあります。
- お湯をはったときや追い焚きをしたときに、カスが浮く、においがする、濁る、ぬめりがある(LIXILが配管の汚れのサインとしているもの)
- お湯を抜いたときの自動洗浄で、汚れが浴槽に出てきた(日立は、その都度洗浄剤で洗うよう案内しています)
- 牛乳・お茶・お酒・ゆずなどを入れて入浴した(ノーリツは、使ったらすぐにお湯を抜き、配管を洗うよう案内しています)
汚れのサインや入浴剤ごとの注意は「風呂釜洗浄は必要?いらない風呂の見分け方と、業者を考えるサイン」で詳しく紹介しています。
循環口のフィルターも、別に手入れする
循環口のフィルターは、配管とは別に手入れします。パナソニックは、目詰まりすると追い焚きをしてもお湯が熱くならないとし、ダイキンも、ごみが詰まると運転できなくなると注意しています。
手入れの間隔は、パナソニックとダイキンのエコキュートが日常的に、ノーリツが週1回、浴槽メーカーのタカラスタンダードが月1回と、メーカーによって幅があります。取扱説明書の案内に従い、外して髪の毛やごみを取り除きましょう。タカラスタンダードは、フィルターを付けずに運転するとポンプなどの故障の原因になるとしているので、洗ったあとは、忘れずに元に戻してください。
業者に頼む頻度は?
確認したメーカーの案内は洗浄剤による手入れが中心で、業者による洗浄を「何年に1回」と定めたものはありませんでした。LIXILは、洗浄剤で繰り返し洗っても汚れがおさまらない場合に、有償の専門業者による洗浄や、お湯を循環させる部品の交換を勧めています。また、LIXILの公式通販サイトは、緑色の汚れは銅の配管のさびの可能性があるとして、業者への依頼や風呂釜の交換を考える目安にしています。黒いススのような汚れは、LIXILのよくある質問ではまず洗浄剤で落とす汚れとされているので、洗浄剤で洗っても出続けるかどうかで、業者に頼むかを判断しましょう。
一方、業者の中には定期的な洗浄を勧めるところもあります。たとえば追い焚き配管の洗浄を手がけるくらしのセゾンは、人数や入浴剤の使い方で汚れ方は違うとしたうえで、1年に1度の洗浄を勧めています。また同社は、作業後しばらくは配管の汚れが出やすく、数か月後に出ることもあると案内しています。
業者に定期的に頼むかどうかは、決めた間隔で洗浄剤での手入れを続けたうえで、それでも汚れが出続けるかで判断するのが、メーカーの案内に沿った考え方です。業者に頼んだあとも、洗浄剤での手入れは同じ間隔で続けます。
業者に頼む場合の料金は、配管だけを頼むか、浴室クリーニングと一緒に頼むかで変わり、会社によっては対象外の風呂釜や追加費用もあります。会社ごとの料金と条件は「風呂釜洗浄の料金相場はいくら?業者別の料金と追加費用、頼めない風呂釜の条件」で整理しています。
メーカーの手入れ方法や業者の対象条件は変わることがあります。申し込む前に、公式ページで最新の内容を確認してください。
最終更新:2026年11月4日(メーカー各社の追い焚き配管とフィルターの手入れの案内を公式サイトで確認)









